今回は数2の内容です。
高次方程式を解く時に必要なマインドセットは”とりあえず解を一つ見つける"です。
解 α一つでも見つかると因数定理より x-α が因数であることが分かります。そこで元の関数 f(x) をその因数で割ることで、少し簡単な式を得れます。これ以上解が出ないところまで繰り返してαを探してっは分解していきます。
この解αは僕が高校生の頃はあてずっぽで探していました。ですがこの解ある程度までは絞れるので、その方法及び証明の解説です。
こんな関数を考えてみてください
f(x) = ax^3 + bx^2 + cx + d
この時のaの値とdの値を因数分解してみてください。
例えば、a = 2, d = 5だとします。
そうすると因数分解の結果は s=1,2 r=1,5 になります。
この場合、解は ±r/s、すなわち ±{1,5,1/2,5/2}のいずれかになります。
ではなぜ上記のようなことが可能なのか、ここで証明していきたいと思います。
(証明)
r/sがf(x) = a_n x^n + a_n-1 x^n-1 + ... + a_1 x + a_0の解だと仮定する。
f(r/s) = a_n(r/s)^n + ... + a_1(r/s) + a_o = 0
両辺にs^nをかける
* a_n r^n + a_n-1 s r^n-1 + ... + a_0 s^n = 0
a_0 s^n = - a_n r^n - a_n-1 s r^n-1 - ... a_1 s^n-1 r
= r (- a_n r^n-1 - a_n-1 s r^n-2 - ... a_1 s^n-1 )
なので、r|a_0 s^n (補足 a|b bはaで割れる)
rとsっは互いに素なため、 r|a_0
同じように*をa_n r^nで解くと
a_n r^n = - a_n-1 s r^n-1 - ... - a_0 s^n
= s(- a_n-1 r^n-1 - ... - a_0 s^n-1 )
なので、s|a_n r^n
rとsっは互いに素なため、 s|a_n
証明の要約
r/sが仮に書いであると仮定した時、そのrとsはそれぞれ何なのかを式変形でも止めた結果 r|a_0 s|a_n これを得ましたって感じです。